JCI JAPAN TOYP 2026エントリー者紹介【2026.04.21】
TOYP(The Outstanding Young Persons)は、1938年に米国青年会議所が始めた、「その年にもっとも活躍した若者を称える」歴史あるアワードが起源です。その後、国際青年会議所(JCI)により1983年に国際事業として展開され、現在では世界各国で実施される「若者版ノーベル賞」とも呼ばれるプログラムへと発展しています。
今年度は、一般社団法人帯広青年会議所からの推薦で大橋 絋一郎(おおはし こういちろう)様、加藤 誠(かとう まこと)様の2名にエントリーしていただきましたので、お二方のご紹介をさせていただきます。

この記事の目次
1 エントリー者 大橋 絋一郎(おおはし こういちろう)様

北海道帯広市を拠点に、eスポーツを軸とした教育と地域づくりに取り組んでいる方です。株式会社十勝eスポーツ教育センターの代表取締役として、「遊ぶ・学ぶ・つくる」をコンセプトに、子どもたちが自分の「好き」から自然と学びに入っていける環境を運営されています。
質問① 「ビジョン」あなたの活動を通じてどのような未来を実現したいと考えていますか?
若者が地域の中で役割を持ち、関係の中で育っていくことが、特別なことではなく“当たり前に起きている”社会をつくりたいと考えています。
そのために大切にしているのは、単発の体験を用意することではなく、関わり続けられる場を地域の中に持ち続けることです。誰かが「参加する場」ではなく、気づけば関係の中にいる。そんなあり方を目指しています。
「好き」からはじまる学びが、社会の中に自然に存在していること。その「好き」から動き出したことが人と人をつなぎ、地域と社会をつなぎ、その中で一人ひとりが自分の役割を見つけていく。そうした循環が、特別な仕組みではなく日常の中で回り続けている社会が理想です。
これまでの教育は、用意された課題に取り組むことが中心でしたが、これからは「何に関わりたいか」から始まる学びが、より重要になると感じています。eスポーツやゲームの中で生まれる試行錯誤や協働、役割の発見といった経験は、その入り口の一つです。
一方で、子どもたちと地域との接点は少なくなり、社会の中で自分の位置を見つける機会は減っています。だからこそ、地域そのものを学びの場としてひらき、子どもたちが関係の中で育っていける環境をつくる必要があります。
これまで取り組んできたのは、「教育×eスポーツ」という形を通じて、学校の外にもうひとつの学びの基盤を地域の中に育てていくことです。仕組みをつくるというよりも、人と人との関係が続いていく状態を、現場から積み上げてきました。
今後も、目の前の地域でこの実践を続けていく中で、同じような動きが各地に自然と生まれていくことが理想です。無理に広げるのではなく、「好き」から始まる関わりが、それぞれの地域の中で立ち上がっていく。そして、子どもたちが自然と社会の中に入り、自分の役割を持っていく流れが、結果として各地に根付いていくことを願っています。
質問② 「アクション」あなたの描く未来を実現するために今行なっている具体的な活動を教えてください。
このビジョンを実現するために、教育・地域・社会をまたぎながら、現場での実践を積み重ねています。
十勝eスポーツ教育センターでは、eスポーツを入口としながら、子どもたちが自分の「好き」から自然に学びへと入っていける環境を日常的にひらいています。放課後の自由な時間と学習支援を組み合わせることで、それぞれのペースや関心に応じた関わり方が生まれ、「やらされる学び」ではなく、自ら関わる学びが立ち上がる状態を大切にしています。
また、子どもたちが社会の中で役割を持つ機会として、学生主体のイベントづくりにも継続的に取り組んでいます。「eスポーツスクランブル」では、eスポーツをきっかけに世代や立場を越えた人が集まり、子どもたち自身が場をつくる側として関わる経験を重ねています。
さらに、帯広三大祭りと連動した「プラネットシリーズ」では、学生の「やってみたい」を地域の中で形にしてきました。地域の大きな場に入り込みながら企画を実現していく中で、自然と役割や責任が生まれていきます。
食の分野では、「こども食堂まつり」や日常的な食支援の取り組みを行い、子どもたち自身がつくり手・担い手となる関係を育んでいます。食べる側だけでなく関わる側に回ることで、人とのつながりや居場所が生まれていきます。
加えて、星槎国際高等学校との連携授業や、行政・企業・大学との協働を通して、学校の外に広がる学びの動線をつくっています。地域そのものを学びのフィールドとしてひらき、子どもたちが社会と行き来しながら育っていける環境を整えています。
これらの活動は、完成された仕組みをつくることを目的とするのではなく、「好き」から始まる関わりが続いていく状態を、現場から積み重ねていくものです。その積み重ねの中で、学校の外にもうひとつの学びの基盤が地域に育っていくことを目指しています。
今後もこの実践を続けながら、その在り方や動きが他の地域にも自然と広がっていくことを目指していきたいと考えています。
質問③ 「インパクト」あなたの行なっている活動は社会にどのような影響を与えていますか?
これらの活動を通して、地域の中での「学び」の捉え方そのものに、少しずつ変化が生まれてきています。
まず、学校の外にも学びの場があるという感覚が、地域の中に広がりつつあります。eスポーツをきっかけにした場が、「ここなら来られる」「ここなら関われる」と感じられる居場所となり、さまざまな背景を持つ子どもたちが、自分なりの関わり方で社会とつながる姿が見られるようになってきました。
また、地域イベントの中で子どもたちが役割を持つ機会も増えてきています。単に参加するのではなく、企画や運営に関わる中で、「やってもらう側」から「関わる側」へと立場が自然と変わっていきます。その経験を通して、自分が地域の中にいる実感や、役割を持つ感覚が少しずつ育まれていきます。
さらに、eスポーツやゲームに対する地域の見方にも変化が見られます。これまで娯楽として捉えられていたものが、人と人をつなぐ入口や、学びや社会参加につながる手段として受け止められるようになり、世代を越えた関係や会話が生まれています。
こうした変化は、特別な取り組みの成果というよりも、「好き」から始まる関わりが日常の中に増えてきたことによるものです。教育・地域・福祉といった枠を越えながら、人と人との関係が続いていく流れが、少しずつ地域の中に根づき始めています。
その結果、子どもたちが自分のペースで社会と関わり、役割を持っていく流れが生まれつつあり、地域における学びの在り方そのものも、少しずつ更新されてきています。
この変化は、特別な誰かがつくったものではなく、日々の関わりの中から自然と生まれてきたものです。だからこそ、同じような変化が他の地域でも生まれていく可能性を持っているのではないかと感じています。
2 エントリー者 加藤 誠(かとう まこと)様

北海道十勝・幕別町を拠点に農業を営んでおります。関西大学を卒業後、プロアイスホッケー選手として活動されていましたが、「農業に挑戦したい」という想いから競技の道を離れ、新規就農されました。
質問① 「ビジョン」あなたの活動を通じてどのような未来を実現したいと考えていますか?
農業が「家業」ではなく、「誰もが挑戦できる産業」として選ばれる社会を実現したいと考えています。これまで家業を継ぐことが難しかった次男・三男や、異業種からの挑戦者であっても、自らの意志で農業経営に参入し、地域とともに成長していける環境を広げていきたいと考えています。
一方で、農業は高齢化や後継者不足により、継続が難しくなるケースが増えており、農地の維持そのものが大きな課題となっています。こうした状況に対し、農業を個人や家族単位で抱え込むのではなく、地域で支え合いながら農地を守っていく仕組みへと育てていきたいと考えています。
そして将来的には、農地を守りながら新たな担い手の参入を促し、農業を持続可能で開かれた産業へと変えていく。その積み重ねの中で、地域全体がともに成長していける、日本における新しい農業の在り方を実現していきたいと考えています。
質問② 「アクション」あなたの描く未来を実現するために今行なっている具体的な活動を教えてください。
私は幕別町忠類にて新規就農し、就農10年目となる現在、約85ヘクタール(東京ドーム約19個分)の農場を経営するとともに、別途約150ヘクタールの農作業を地域の農業者から受託しています(北海道の1戸あたりの平均面積は約30ヘクタールです)。
受託している農地の多くは、高齢化や労働力不足により農作業が困難となった農家の圃場であり、栽培管理を担うことで農地の荒廃を防いでいます。また、農業を続けることが難しくなった方々が、安心して離農し、農地を次へと引き継げる環境づくりにもつながっています。
小麦・ビート・ジャガイモ・豆類などの自らの農業経営に加え、コーンの播種や管理といった作業受託も行い、地域の農業機能を補完する役割も担っています。
地域や周囲の農家と連携しながら、担い手不足に対応できる農業モデルの確立と、その実装・展開に取り組んでいます。
質問③ 「インパクト」あなたの行なっている活動は社会にどのような影響を与えていますか?
高齢化などにより維持が困難となった農地を受け入れ、栽培管理を担うことで、耕作放棄地の発生を防ぎ、地域の農業基盤の維持につなげています。また、農業を辞めることに不安を抱える農家に対しては、「できない部分を人に任せる」という選択肢と、「安心して離農し、農地を次へと託せる」という選択肢の両方を提示しています。
さらに、農作業の受託による集約化は、地域全体の生産性向上や労働力不足の補完にもつながっており、「農業は個人で抱えるものではなく、地域で支えるもの」という新たな価値観の浸透にも寄与しています。こうした取り組みは、担い手不足という社会課題に対する一つの解決モデルとして、他地域にも展開していく可能性を持つ農業の在り方を示していると考えています。
3 最後に
地域に好循環を生み出す若者の取り組みを広く発信し、共感の輪を広げていきたいと考えています。また、次世代を担う若者が挑戦しやすい環境を整えることで、その志や挑戦が新たな価値を生み出していく、循環のある社会の実現を目指していきます。
なお、現在第2次選考会第二段階が実施されておりますが、一般社団法人帯広青年会議所より推薦させていただいた加藤 誠(かとう まこと)様が進出しております。
第2次選考会第二段階では一般投票(2026年04月17日(金)~04月24日(金))を実施しておりますので、志や挑戦に共感を得られた方は、是非とも下記リンクより加藤 誠(かとう まこと)様の後押しをしていただけると幸いです。あなたの一票がグランプリを決定します!ぜひご投票ください!
https://forms.gle/HoeKNmVB8NG4aHaT8
また、詳しい情報については、下記リンクよりご確認ください。
https://www.jaycee.or.jp/toyp/entry/
本日も最後までご一読ありがとうございました!

私たちは明るい豊かな社会の実現のため、社会貢献の活動と自己啓発トレーニングなどを通じて「まちづくりとひとづくり」をする団体です。一般社団法人帯広青年会議所は、共に感動を分かち合う仲間を募集しておりますので興味のある方は下記へご連絡ください。
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